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JUMP新世界漫画賞
毎月開催の新人漫画賞。現役の連載陣が応募作品を直接評価するので、漫画家としてレベルアップする大チャンス!
締切:2025年4月30日(水)
漫画賞ポータルサイト
漫画賞の審査時に筒井先生が重視するポイント、また「描き続けること」の大切さを語っていただきました。
2022/02/10
あまり他の方のことが分からないですが…完全にノルマ制というか、自分の中でシステムにしているんです。連載でいうと…まず木曜日昼から夕方まで担当さんと打ち合わせ。金曜日昼からネームをやって、金曜深夜に提出します。直しも含めて土曜日の夕方にはネームが終わるので、そこから下描きとペン入れを始めます。可能であれば、土曜日中にペン入れを5ページ終わらせたいですね。僕のペースだと、1日にペン入れまでできるのが7ページです。なので土曜日に5ページ終わらせておけば、日曜日と月曜日に7ページずつやって1話19ページが終わります。アシスタントさんは月曜日~水曜日まで入ってくれて、大体水曜日の夕方には僕も一緒に仕上げをして原稿が完成します。ここでノルマ通りに月曜日中にペン入れが終わっていると、火曜日は全部アシスタントさんに任せられるので、僕自身は空くんです。そこでカラーや不定期の仕事をやってしまう。厳しければ来週の火曜日と分けます。常に仕事に追われているというよりは「今日の分のノルマをやる」という感じですね。
週刊連載の魔力で、なぜができていたんですよね。ネームができないと終わりだから、できないということはあり得ないんです(笑)。常に背水の陣だからだと思います。
確か最初の連載会議のネームの後、ネームにすごい手こずっていたと聞きました。
あの頃、インフルエンザになったんですよ。ちょうど4話のネームの時です。40℃の熱に苦しみながらベッドで考えていたのですが、ひとつ分かったのは、人間は40℃の熱があると面白いことが考えられないんです(笑)。4話はうるかの登場回だったので、きちんと治してから考えようと、スケジュールの余裕を切り崩して作った覚えがあります。
どれくらいで週刊ペースのネーム作業に慣れましたか?
いつも「今週のネームをやるぞ!やるぞ!」と自分を焚きつけていたので、慣れたということはないと思います。かといって締切が延びたこともないですし…。でも1年くらいやったら慣れたのかなぁ。自分のポリシーとして「絶対に担当さんに催促させない」があります。逆に担当さんを「もう終わったんですか!?」と驚かせるのが好きなんです。だから『ぼく勉』の最初も、1話目の原稿の締切を提示されたのに3話の原稿まで出したんですよ。
週刊の進行は過酷か?と言われたら確かに過酷です。楽にお金を稼ぎたいという人はやらない方がいいと思います。でも漫画が好きで、戦っている楽しさを味わえるのはジャンプだと思いますね。
世の中に出ている漫画は何作か経たものだったり、コンペを通過したりしてある程度は整えられたものですから、確かに普通は見る機会がないですよね。
どういったポイントを評価されたとか、覚えていますか?
もちろん奇をてらって、ずば抜けた漫画を見せてくれることが一番いいと思いますが、審査員として作品を読むとなると、僕としては基礎力を見るところがありました。そこは編集さんの観点とは違うかも知れませんが。作家という玄人の立場だからこそ、精査するとしたら基礎力だったのでしょうね。
「尖っていて圧倒的な個性!」を評価される作家さんもいますが、筒井先生のような見方の作家さんもいるということですね。それでは最後に、これから賞に投稿したいと思っている作家志望者に一言お願いします。
週刊連載は厳しいこともあるけれど、楽しいです。漫画家を目指すなら、人生に一度はやった方がいいと思います。僕も月刊連載の頃から「やっぱり漫画の本場は週刊だよな」という憧れがずっとありました。一方で月刊に落ち着くと変化が怖くなったりもしましたが、挑戦したことが今に繋がっているんです。だから迷っている人は、まず挑戦してみるべきだと思います。内容も大事ですが、まず踏み出してみることが大事です。
筒井先生は特に、色々と描いてきたことが今に繋がっていますからね。齊藤さんが『STEINS;GATE』のアンソロジーを読んでいなければ…とか(笑)。
あのアンソロを描いたのも、僕が『STEINS;GATE』にはまって、当時描いていたコミックブレイド編集部で「超面白いです」と言いまくっていたのがきっかけなんです。僕の担当ではない編集さんが「じゃあ描きます?作家探しているんですよ」と声を掛けて下さって。その時は『フカシギフィリア』という連載が始まったばかりで、月刊とはいえ2本同時連載は初めてでしたが、やってみるべきと思ったんです。何でも挑戦してみる、好きなものは言う、それがどこかで繋がるんです。皆さんも今回、賞に出して駄目だったとしても、必ず挑戦した意味はあると思います。常に行動してみるのをお勧めします。
筒井大志先生 tsutsui taishi
漫画家。2008年、『月刊コミックブレイド』(マッグガーデン)にて『エスプリト』で連載デビュー。2014年~2016年、少年ジャンプ+で古味直志先生『ニセコイ』のスピンオフ『マジカルパティシエ小咲ちゃん!!』連載。2017年~2021年、週刊少年ジャンプで『ぼくたちは勉強ができない』連載。最新作は『夜雨白露は殺せない』(「ジャンプGIGA 2021 AUTUMN」掲載)
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